【画家になるには?】画家歴10年美術家が教える画家に必要なこととは

 

こんにちは!油絵画家の平郡です!

簡単な私の自己紹介ですが
私は2012年に美術大学を卒業しそのまま画家の道へ入りました。

この記事を読んでる人は

・画家になりたい!
・画家になるにはどうすればなれるの?

と考えている人だと思います。

現在美大やアートの専門学校に入っている方。
学生で将来絵描きの仕事をやりたいと漠然と思ってる小中高の学生さん。
社会にでたものの画家という職業になりきれてない方。
みんなに向けた
画家として生きるということ、画家になる方法を解説していきたいと思います!

画家って職業?プロの画家と自称画家の違いは何?

 

 

画家になる、絵描きになる、絵師になる
その上で必要なことってなんだと思いますか?

あまり考えなくても出てくるのが
そう、「画力」ですね。

でも画力があっても画家になりきれず途中で辞めてしまう人はたくさんいます。

私は美術大学に入っていましたから、
いわば美大生全員が画力があります。

当たり前ですよね。

でもその中でも画家になるのって数%なんです。
1学年180人ほどでちゃんとご飯を食べていける程度の絵描きさんは
おそらく5人未満です。

※ちゃんと全員にアンケートをとったわけではありませんが、
わたしの知る限りではということなので
信憑性ないなーと感じてもらってもいいです。

では、なぜそんなに少ないのか。
そして他の人は何をしているのか。

先程サラッとお伝えしましたが
「絵で食べていける人」というのが少ないだけで
実は「絵を描き続けてる人」はそこそこ1/4くらいはいるようです。

少ないのは「絵を仕事として自立した生活ができてる人」です。

私はそれ以外の絵を描いてるだけの人は画家とは呼ばない
世間一般的にみても収入がない絵描きは画家とは呼びません。

絵を描き続けてる収入のない人は悲しいことに「自称・画家」だし
他に仕事をしていればそちらが職業です。

美大出身の多くの人は「自称・画家」「アルバイター」「会社員」
というのが現実です。

なぜご飯を食べていける「職業・画家」がこんなにも少ないのか
それはみんな

「絵を描く=仕事」

だと勘違いしているからなのです。

画家になるのに必要な3原則。画力以外にも必要なスキル

 

 

絵を描くのが仕事じゃないってどういうことなのか。

私が言いたいのは
絵を描くだけを画家の仕事だと思ってる人は
だめってことです。

趣味のままで終わるか、
それとも
職業として食べていけるかの境目は
画家という職業についての理解を変えることにあります。

画家になるのに必要なのは画力だけじゃないってことですね!

では何があれば画家という職業になれるのかを解説していきます。

画家になるのに必要な要素は主に3つです。

  1. 画力
  2. ビジネス力
  3. コミュニケーション力

どうでしょう。
なんとなく想像はつきましたか?

意外!と思った方
よかったですね!
ここで気づけたことで職業画家に近づきました!

え?当たり前じゃん!と思った人は
すごいです!私は最初ここには気づきませんでした。
気づいてた人はこのままどんどん突き進んでいけば職業画家はかなり近いです!

この3つの要素は主にどんな効果があって
職業としての画家に結びつくのかをみていきましょう。

1、画力


画家にとって画力は必要不可欠なもの。
当たり前ですが下手では画家ではないですね。
でも実はそこそこの画力があればOKなんです!

一般的にはうまい分類だけど、
神絵師と言われる人たちと比べると全然・・・

実はそんなレベルでいいんです。

画家として必要な画力は実はそこまで多くありません。

プロと呼ばれる画家と趣味の画家の違いは
絵の生産性と安定したクオリティです。

絵を販売したり、展覧会で定期的に発表するつもりであれば、
1回の展覧会で20作品ほどは用意しなければなりません。

スランプで描けないなんてのは素人です。
スランプだろうがなんだろうが展覧会があれば
一定のクオリティーで決められたノルマの作品数を揃えるのは当たり前です。

もし、あなたが画力だけで食べていきたいのであれば
年に4〜5回の展覧会と
毎回の展覧会に新作〜10作品は出す人用があり、
1回の展覧会での売上は100万円ないと生活はできません。

画力は十分なのに画家として食べていけない人は
こういった現実を知らないからといえます。

2、ビジネス力

ビジネス力は職業を画家にする上では実は一番大事な要素です。

どのくらい大事かというと、
画力よりも大事です!!!

「画力には自信があるが、先ほどの画家として食べていく条件が厳しい」
と感じた方はこの先画家として自立した生活ができる可能性があります。

逆にこれが「安易である、話を盛っている」と感じた方は、
残念ながら画家には向いていません。
絵が上手いただの怠け者なので絵の世界は諦めた方がいいでしょう。

ほとんどの方がこの画力だけで食べていくことの厳しさを
見落としているということを私はお伝えしましたが、
中にはこの事実を理解できない人もいます。

理解できない人に理解しろというほど難しいことはありませんので
理解できる方だけ読んでください。

理解できた方に向けてお伝えしますが、
画家という言葉に惑わされがちですが画家というのは絵を描くという仕事です。

【絵を描く】→描いただけではなんの収入も得られませんね。
描いた絵をどうにかすることで収入を得ます。

そうなんです。
結局ビジネス的な要素が必要なんです。

画家だからビジネスは関係ないと思ってる方や、実際絵を描くだけで終わってる方は
もはや絵を描く趣味です。画家を名乗ってはいけません。

【絵を描く、絵が描ける】→どう収入に繋げるかを考える=ビジネス力が必要

ということです。

 

では展覧会を例に解説していきます。

  • 展覧会場を抑える=ポートフォリオなど送り自己プロデュースをする「営業」スキル
  • 展覧会へ人を呼ぶ=チラシや広告を出す「集客」スキル
  • 展覧会で絵を売る=絵をお客様にアピールする「接客」スキル
  • 売れた後の対応=絵を梱包し発送。こまめにDMを送り購入者リストを作るなど「事務作業」スキル
  • 展覧会その後=売上高、経費などもろもろ計算し確定申告をする「会計スキル実は画家というのは会社が会社員を雇って分担して行っている業務を1人でやっているスーパー仕事ができる人!なのです。

 

いくら絵が描けても最低限のビジネス力がないと画家という職業は成り立たないのはこういうことです。

私は現在絵を描ける、絵の知識があるという特性を活かして
絵を教える絵画教室を運営しています。

絵画教室も集客のスキルや接客スキル、会計スキルが必須です。
むしろここができているので私は今絵描きとして
絵を描いたり教えたりして生活ができるようになっています。

美術家が食べていけないのは
このビジネスと絵を切り離して考えてしまう人がほとんどと、
苦手分野をやらないという意固地が多いためです。

3コミュニケーション力

私はこのコミュニケーション力がとても苦手です。
ですがやはり成功するためにはこれは必要不可欠なんです。

例えばコミュニケーションが円滑であれば、
実力以上に上手くいく可能性を秘めています。

先ほど挙げたビジネス力が苦手でも
人当たりが良く大勢の味方がいれば
アドバイスをしてくれたり、代わりにやってくれたりする人も出てきてくれます。

アーティストだけでなく
他の分野の人とも仲良くなれれば
いろんな話が舞い込んできて収入に繋げやすくできます。
(例えが漠然としていてすみません^^;)

コミュニケーション能力が低い私でさえ、
すごく小さな小さなコミュニティーでしたが
ビジネスのことを教わったり
そこから絵画教室を開くまでに至れました。

きっかけを探している時に
誰かしらの助けをもらうことは実はとても大事なんです。

努力していく中で時間がかかりそうだった計画の一部が
自分のコミュニケーション力のおかげで近道ができる場合があります。

画家だから変人でいいんだとか、
芸術家は偏屈でいいとか思ってる人は
たくさんのチャンスを逃してしまってることに気づいてほしいです。

本当の画家やアーティストは変人ではなく他とは違った魅力的な人間だと思っています。

変人のような人やいかにも芸術家みたいな人は
自信がないから変人を演じているだけのただのニートです。

 

 

成功してる人の意見を聞くことの大切さ。画家になる方法の近道とは

 

ここまでで画家になる方法をお伝えしましたが
一方でこんなことしなくても
画家になれるし自分は一流だという人もいるでしょう。

一部の運の良い人はそうなれる可能性もあります。

絵だけ描いてて爆発的に売れた人。
マネジメントやプロデュースしなくても勝手に周りがやってくれた人。
実際そういう人もいないとは思いません。

もし、その環境が急に変わるようなことがあったらどうするんでしょうとは思いますが^^;。

 

この記事は「絵が好きで将来アートに関わる職業をしたい人」
より多く生き残ってほしいという気持ちで書いているし、
実際自分で何もかもできれば環境が急に変わってしまうことがあっても
ある程度自分で持ち直すことができます。

あなたは画家として、絵描きとして、アーティストとして自立した生活ができてる人と
まだまだ職業としては成り立たないアルバイターやニート
どちらの意見を聞きたいですか?

前者の意見を聞いた方が私は100倍勉強になると思うし
自分の人生にも役立てると思います。何より成功者の意見は近道です。

将来画家になりたい、絵を描く仕事をしたい
現在絵を描いているが職業になりきれてないという人は
ぜひ参考にしてみてください!

ではでは!

 

2 件のコメント

  • 画家 平郡 かや さん
    「画家になるためには」ご説明ありがとうございました。
    お忙しいと思いますがアドバイス頂ければ助かります。
    息子について
    ・美術大学 卒業
    ・将来は画家を望んでいます。現在、絵画の修復アルバイトです。
    ・画家 平郡 かやさんと同年代です。
    ・例えば絵画を皆さんに見て頂く等々、画家としてのスタートポイントはどんな活動がベストでしょうか?

    • 長谷美誠さま

      ブログ読んでくださりありがとうございます!
      息子さんが同年代とのことでご心配なさってるようですね。
      あまり参考になるかわかりませんが一つ言えるのが
      「画家=ビジネス」だと私は感じております。
      多くの人はここの認識がまずないように感じます。
      「画家=絵を描く人」→これだと生活はどうするの?と言う感じで
      「自称画家」、「趣味お絵描き」止まりですよね。笑
      絵を描いて多くの人に見てもらっても売れなければただの趣味です。
      どうやって売るのか?生活できるまでに稼ぐにはいくら売ればいいのか?
      ここを考えることがスタートラインではないでしょうか?

      どんな活動がベストなのか。
      絵画修復の技術があるなら独立するのが一番手っ取り早いです!
      アルバイトではいつまで立っても固定給です。
      人を雇う立場に変わりちゃんと経営できればお金に余裕もできますね。
      そして絵を描き、絵を売り、修復技術を教える。
      これなら生活できるので誰にも自称画家なんて言われませんよね!

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