漫画の神様「手塚治虫」。魅力あるキャラクターを生み出す天才の生涯!

 

こんにちは!油絵画家の平郡です!

私は普段油絵を専門としているのですが、実は漫画やアニメがとても大好きなんです!

なので私の絵はたまにヒョロん!と何かのキャラクターのようなものが出てきたりします!

何も堅苦しい美術やアートに縛られる必要はないんです!

ダヴィンチよりも、ピカソよりも鉄腕アトムが大好きっ!!!

なんて画家もありというか、います!

漫画家も画家ですしね!

ということで、今回は漫画界の巨匠、手塚治虫に焦点を当ててみました!!!

 

 

手塚治虫の生涯、マンガの神様と呼ばれた男

 

 

鉄腕アトム・ブラックジャック・火の鳥etc…など数々の膨大な作品を排出してきた手塚治虫

その才能はすでに幼少期からあったようです。

 

幼い頃から見よう見まねで漫画を描き、7歳の頃に最初の漫画『ピンピン生チャン』を完成させます。

7歳で漫画を完成させるって…!?

小学5年生の頃には長編漫画『支那の夜』を完成させ、

あまりの出来の良さから仲間内のみならず教師の間でも話題になったそうです

 

以後、教師に授業中に漫画を描くことを黙認されたと言います。

 

 

手塚治虫は大阪の小学校に通っていたのですが母親が東京出身だったたため近畿地方の方言が話せず、

いじめられたりからかわれたりしていました。

 

しかし漫画を通して次第にからかわれることもなくなり、漫画を目的に家に遊びに来る子までいました。

漫画でここまで周りの態度が変わるなんて本当にすごいですね!!

 

次第に友達は増え、その頃にできた友人に影響され、

昆虫や科学、天文に興味を示すようになりました。

 

ちなみに手塚治虫の本名は「治」で、昆虫の「オサムシ」の存在を知り、

ペンネームを「治虫」にしたようです。

1950年頃までは「おさむし」と読ませていました。

 

 

昆虫には特に興味をもち、

10歳の頃にオリジナルの昆虫図鑑を作っていますが、

これがオタクも仰天レベルのものすごいもので、

情報量も並はずれたものでしたがそれ以上に挿絵のクオリティーもすごい

 

昆虫を実物大に描いていてほぼ完全に本を再現した物だそうです。

有名なエピソードの一つに

いい赤がなかなかないので自分の指から血を出して絵の具の代わりにした

という話まであります。

 

こだわり方が一般の人とは段違いですね。

 

 

青年期はひたすら漫画を描く一方昆虫図鑑のようなイラストにも力を入れていたそうです。

 

この頃は戦争などもあり、九死に一生の体験をもとにした自伝作品もあります。

 

 

高校は旧制の高校を受験、しかし漫画に没頭していて受験勉強をしなかったため不合格になりました…

 

その後大阪帝国大学医学専門部を受験し合格しました。

普通の高校がダメだったのに医学部?!という感じです笑

 

当時は軍医を早く育てるために比較的入りやすかったということですが

医療系に興味があったからこそ受かったのでしょう。

 

医療知識はブラックジャックの執筆に見事に生かされていますね。

 

余談ですが

なんと「ジャングル大帝」「鉄腕アトム」を執筆しながらの合格だったそうです。

 

在学中に4コマ漫画『マアチャンの日記帳』でデビュー。

 

しかし漫画執筆が忙しくなると医業との両立が難しくなってきます

そしてついに漫画1本でやる決心をしました。

 

 

なんとか医学部を卒業し医師免許を取得、

その後数多くの漫画家を輩出したというトキワ荘に入居しました。

 

 

トキワ荘出身の漫画家はバカボンの作者赤塚不二夫や、

ドラえもんの作者不二子・F・不二雄

笑うせぇるすまんの作者不二子・A・不二雄などが有名ですね。

 

 

26歳の頃には『火の鳥』の連載を開始しました。

 

その後幾度となく中断しながら生涯にわたって火の鳥は描かれました。

 

 

人気漫画を次々と生み出していくのですが

新しく出てきた他の漫画家や劇画人気などに押され、

ノイローゼになったりと精神面での崩れがあったようです。

 

間違いなく天才なのですが、意外に嫉妬深かったりしたようです。

 

30代に突入し、アニメーションを手がけるようになります。

「株式会社手塚プロダクション」として法人化します。

 

幼少期からディズニーの影響を受けアニメーション制作は一つの目標でだったようです。

そしてついに日本初の30分枠アニメとして『鉄腕アトム』が作られたのです!

日本アニメーションの革命です!

 

 

この頃は漫画、アニメと絶好調で私生活も結婚などのりにのった時代でした。

 

 

そしてついに漫画界の頂点に立ちます!

 

 

 

しかしすぐには日本社会にアニメーション完全に受け入れられなかったため、

アニメスタッフの低賃金が問題となり、

「手塚治虫のせいでアニメは儲からない」とまで言われてしまします。

アニメ業界は今でも安いままあまり変わらないんですね

 

1つの目標であったアニメ制作を成功させたあとも、

漫画を次々と生み出していきましたが、

この頃は一時的にスランプに陥りました。

自ら「冬の時代」と称したほどです。

 

立ち上げた会社が次々と倒産したり、漫画の方も暗い話が多くどん底の時代でした。

 

 

そんな中週刊少年チャンピオンの編集長が最後のチャンスとして、

連載をさせてくれることになったのが『ブラック・ジャック』です。

 

もうそこまで追い込まれてたんですね。

しかしここで奇跡の復活を遂げます!!!

 

当時の漫画は続き物が多かったのですが、

あえて1話完結、読み切りにしたことで大成功を収めます。

続いて『三つ目がとおる』『火の鳥』の連載再開と、

再び漫画界での頂点に立ちます!!

 

 

そして「漫画の第1人者」、「漫画の神様」と呼ばれるようになっていきました。

 

その後はアニメーション協会の初代会長に就任し、

順風満帆な漫画家生活を送っていました。

 

しかし60歳で胃がんが発覚

本人に病名は伏せていましたが本人は気づいていたのではないかという話もあります。

 

病床で描いた『ネオ・ファウスト』では

主要な人物が胃がんにかかり医者や周りは胃がんであることを伝えないが

本人は知っていて死亡する、という内容が描かれています。

 

手塚治虫は昏睡状態に落ちいりながらも目をさますと漫画を描き、

回復するたびに「鉛筆をくれ」と言っていたそうです。

 

最期の言葉も「頼むから仕事をさせてくれ」という言葉だったそうです。

漫画家が天職だったんですね

 

 

こうして漫画の神様、手塚治虫は生涯を終えます。

 

 

ここがすごい!!手塚治虫の伝説の数々!

 

 

速読家

500ページの本を20分で読むという超速読家

ちゃんと内容も頭に入っているなんてすごすぎます!

司馬遼太郎も速読家として有名ですね。

 

ショートスリーパー

1日4時間ほどしか睡眠を取らないショートスリーパーだったそうです。

ショートスリーパーは早死が多いみたいですね。

 

下書きをせずに執筆

漫画を描くときは鉛筆で下書きをしてからペン入れをするのが一般的

というか

下書きせずに描くとかムリ!!

って私なら思っちゃいますね。

 

下書きをしないので、ものすごいスピードで漫画を描いていたようです。

 

藤子不二雄が見た手塚治虫のびっくりしたところで、

原稿を書き上げる早さに言葉を失ったというエピソードがあります。

 

ブラックジャックのきっかけ

 

実は『ゴルゴ13』の影響を受けたそうです。

お金を積めばどんな命でも奪うというような内容ですが、

ブラックジャックはお金を積めばどんな病気でも治すというような内容ですね。

がっつり影響を受けています笑

 

数々の漫画家に嫉妬

 

水木しげるや、石ノ森章太郎、藤子不二雄など

才能ある漫画家に嫉妬、暴言を吐いたりしたようです。

漫画の神様と言われているのに、才能のある人に嫉妬なんて

とても人間みのあるエピソードですね。

 

代表作品の中でおすすめな超名作!深いストーリーの数々!

 

手塚作品は膨大な数があるため、個人的な手塚作品のオススメを紹介していきたいと思います!

 

 

どろろ

 

全4巻の比較的短めの作品。

武士の醍醐景光が天下をとりたいがために魔物に間も無く生まれてくる自分の子供を生贄にし、

48体の魔物に赤ん坊の体の48箇所を捧げます。

子供は川に捨てられますが医者に拾われ、

義足義手などを与えられ普通の生活を送れるように訓練し少年に成長します。

 

少年は百鬼丸と名乗るようになり、不思議な声の導かれるままに魔物から奪われた元の体を取り戻すべく旅に出ます

旅の途中でどろろという子供に出会い一緒に旅をしていくストーリーです。

 

魔物を倒していくたびに体の一部が戻ってきて、

耳が聞こえ、目が見え、神経が戻ったり、足が生えたり、百鬼丸がだんだん普通の人間に近づいていきます。

そして冷え切った心からも温かみが生まれていきます。

どろろとのやりとりや、本物の自分の体を手に入れた時の感動などが描かれていて、

とてもワクワクする物語です。

48体の魔物もさまざまなものがいてとても面白いストーリーになっています。

 

ブラックジャック

 

242話。

ほとんどが1話完結の短編ストーリー。

 

医療と命をテーマにした医療漫画です。

 

無免許医師のブラックジャックは神の手神の手を持つ天才外科医。

法外な値段を要求しますがどんな難病でも治していきます。

金持ちにとんでもない値段を請求したかと思えば、貧乏人にはその時払えるだけの金額を要求するなど、

完全無欠の冷酷さ、というわけではない主人公なんですね。

 

医師免許を持つ手塚治虫だからこそできる説得力のある医療漫画で

1度見始めると面白くて止まらないです。

 

火の鳥

 

11巻。

 

エジプト編、ギリシャ編、ローマ編、黎明編、未来編、ヤマト編、宇宙編、鳳凰編、復活編、羽衣編、望郷編、

乱世編、生命編、異形編、太陽編があります。

 

1羽の火の鳥を巡って、過去現在未来と混合された物語が繋がっていくストーリです

 

手塚治虫が生涯にわたって執筆した作品で、

異なる国、異なる世界、異なる時代の作品が全部1つに繋がっているという壮大なストーリーです。

 

全部読み終えた後の感動は、後にも先にもこの作品しかありません!

ぜひ読んでみてください!

 

 

天才、漫画の神様と呼ばれた手塚治虫のいろいろをご紹介しました。

人間味のあるところだったり、やはり天才、真似できない!と感じるところがあったりというところでしょうか。

ではでは

2 件のコメント

  • 「ブッダ」も名作です。生と死を古代インドの社会制度に織り交ぜた深い考察と哲学的な展開は「火の鳥」と相通ずるモノがあります。登場する女性が殆どトップレスというのも密かな楽しみでもあります(笑)

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