プロの画家が分析!こども絵画の賞はどうやったら取れるのか解説します

 

こんにちは!油絵画家の平郡かやです!

私は今画家として絵の仕事をしながら
府中市でこども絵画教室を運営しています!

府中市では毎年夏に
絵画コンクールの任意参加が学校であるので
私のところの絵画教室では
「せっかくなのでコンクールに応募してみましょう!」
ということで
コンクール参加者にはコンクール用の指導をして
います。^^

ありがたいことに毎年数人
受賞者が出てくれるのですが
今年も
MOA美術賞の受賞者が出てくれました〜!!
しかも「市長賞」と「銀賞です」!
本当にすごい!😆

そしてなんと市長賞は全国展で「銅賞」を受賞い
たしました!
おめでとうございます!

こうして成果が出ると絵画教室的にも嬉しいし
子どもの自信につながっても嬉しいし、
親御さんたちも嬉しいし
嬉しいことずくめです!

ということで、
今回のテーマですが
「こども絵画コンクールの受賞作品を
現役の画家が分析!」

していきたいと思います!

私は別に審査員ではないのですが
絵画教室の先生をやりながら
いろんな子供たちの作品をみているので
こういうところを見てるのかなーという
推測になりますのであしからず。

もし
「自分は審査員でこういうところを見てました!」
などご意見もいただけると今後の参考になるので
ぜひコメントなどなどください⭐︎

現役画家が見たこども絵画コンクールの受賞作品分析してみた!

まず今回は全国で毎年夏に開催される
MOA美術館児童作品展に絞ってみてみましょう!

私の絵画教室の生徒さんが今回
MOA美術館児童作品展で
府中市で「市長賞」
全国で「銅賞」
素晴らしい成績だったので
こちらの受賞作品をご紹介しつつ
どこがよかったのか、
どこを工夫すればさらに上を狙えたのかなど
解説していきたいと思います!

 

 

コンクール受賞作品の抑えるべき3つのいい点

 

まずは上の作品を見てください。
この作品のいい点3つ挙げていきます。

  1. 構図
  2. 色使い
  3. 状況

3つ以外にもたくさんあって迷いますが
私が特にいいと感じた点を挙げてみました

 

1、構図

 

 

この絵はなんといってもまずパッと目に入る
構図がめちゃくちゃいいのです。

手前、中間、奥空間がはっきりしています。
手前も大きく心なしか少し線もボケていて、
奥はしっかりものも小さく描かれています。

!6年生でここまでしっかりと空間が描けるのは
結構すごい!

下手すると大人でも空間を描ける人は少ないですから
ここは絵画教室に通っている成果が出てると思って
もらえると嬉しいです^^

手前、中間、奥の空間がしっかりかけていて
尚且つ着物の派手目な反物がするりと上から下がっている
それだけでかなり目を引く構図なのです。

2、色使い

構図の次に目がいくのは色彩です!

反物の柄の書き込みも素晴らしいですが
色使いが抜群に良いです!
意図してできるようなものでもないので
天性のものとその時の状況が重なりこの色使いに
なったんだと思います。

まず部屋全体が渋めの色
反対に反物は派手派手なんですがこれがギャップ
になっていてとてもいいです

さらに反物も
黄色⇆紫
補色で描かれているのでとても目立ち目が自然と止まります。


※補色はご存じ反対色ですね!

目が止まる場所の書き込みがまた素晴らしい!

全体に渋い部屋ですが、反物の絵付け用の小瓶や
窓の外にある葉っぱなど
単調になりすぎない部屋です。

この絵は色で楽しむ要素もあるのです

3、状況

3つ目は状況です。

どんな状況か一目で分かりますね!
↑重要!!

反物の絵付けをしているというのがバーン!
と感じられます。

うまく描こうとするあまり
どこを見せたいのか分かりづらい絵はすごくたく
さんあります。

特にこどもだとどこを見せたいなどは意識しない
で描いていることが多いので
この絵は状況がパッとみてわかる優秀な絵なのです!

 

直すとしたらどこか?

こんな感じで、この作品は賞を取れる要素が盛りだくさんの
優秀な作品ということがわかりましたね!

この絵は全国で銅賞ということでしたので
もう少し直すとしたらというところもお話ししていきます。

  

私がもう少し直すとしたら

反物を描いている最中の部分は
もう少しヘタっと柔らかみがあってもよかったのか
なーという気がします。

というのも
直線が多い絵ですから
曲線が少しあると目立つので
下の方を少しヘタっとさせるだけでもかなり印象
が変わると思います。

 

こども絵画コンクールに限らずコンクールに絶対はない!

こんな感じでコンクール受賞作品を
分析をしてみましたが
あくまで私の意見ですので
参考程度に見ていただけると嬉しいです。^^

直したからといって金賞が取れるかというと
そうでもないのが美術の世界で

・その時の一緒に並んでる周りの絵の状況
・審査員

などによってもかなり左右されます。
つまり最後は運ということです!

美術には答えがないので
橋にも棒にも掛からなかったからと
気を落とす必要は全然ないのです。

ちゃんとしっかり最後まで描き切るだけで
誰でも賞を取れるチャンスがあるので
まずは描き切る!
楽しむ!
ということを忘れずに挑戦してくださいね^^

では今回のお話はここまでです!〜

 

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