【油絵の具のオイルの種類】油絵の具オイルを初心者でも分かりやすく解説

 

みなさんこんにちは!
油絵画家の平郡かやです!

油絵をやってみたいなーという方や、
少しやったことがある!
という方いると思います

少しやったことあるという人は
油絵の何が難しいかご存知だと思いますが

そう!
オイル!!!

油絵のオイル(油)って
すごくたくさん種類があるんです。

初心者が一番つまづくポイントといえば
このオイルの種類の豊富さにあるのではないでしょうか!

実はベテラン画家でも
オイルはあまり使いこなせなかったりします。
それだけ種類も多いのです!

ということで
油絵に使うオイルを油絵専門の私が徹底解説して
いきます!

初心者でも使い安いものや
私がよく使うもの、
使わなくても別のもので代用できるなどあるので
ぜひ今後のオイル選びの参考にしてみてください!

 

油絵の具に使うオイルの役割は3つ!オイルで油絵はいきいきする?!

まず油絵になぜオイルを使うのかというのを簡単
に説明しますね。

別にオイルを使わなくても絵は描けます。
じゃあ使わなくてもいいじゃないかと言われると、
まあ使わなくてもとりあえず絵は描けます。

ではなぜオイルを使う必要があるのか?
オイルにはどんな役割があるのか?

これをみたらオイル必要かも!という気持ちになるかも!
↓↓↓

油絵の具に使うオイルの役割①【水】

 

みなさんは水彩画は学校などでやるので
お馴染みとかと思います。

水彩画を描く時を思い出してください。

パレットにチューブから絵の具を出して、
【水】で溶かしてちょうどいい濃さに【薄め】ます。
濃くしたい場合や、ぼかしたり滲ませたりする場合は
水で調節すると思います。

こういった油絵をちょうどいい濃さにして
描きやすくしたり、色を薄くしたりという
水の役割をするのが油絵の具のオイルの役割です。

当たり前ですが油絵の具を水で溶けば・・・
というのは無理ですよ!弾いちゃいますから!

この水の役割をするオイルを
【揮発性のさらさらしたオイルで補うといった
感じです。

 

油絵の具に使うオイルの役割②【接着】

絵の具はもともと顔料という色の粉でできていて
そのままではさらさらの色付き粉です。

それを絵の具としてチューブに収めるんですが
その時使われるのが【乾性油】という
乾燥すると定着する接着剤みたいなオイルです。

水彩ではこの顔料という色の粉と【アラビアゴム】
というのが接着剤の役割です。
どんな絵の具にも絶対接着剤のようなものが入っ
ています。
・日本画だと【膠(にかわ)】
・水彩だと【アラビアゴム】
・油絵だと【オイル(油)】
です!

油絵の具に使うオイルの役割③【ニス】

紙粘土とかパズルとか
完成するとニスをつけますよね

それは
作品保護のため+
見栄えが良くなるように
だったり。

油絵も完成したら作品保護や見栄えのためにニス
を塗ります。
油絵に使うニスはオイルなのです。

普通のツルッとしたニスもあるし、
あえてツルッとさせないマットなニスもあります。

長くお家で飾っていたいとか、あらゆる外的要素
から守るためのオイルです。

 

 

油絵の具によく使うオイル3選!これさえあれば油絵は描ける!

ここまでのお話で
【水】【接着】【ニス】の役割であるオイルの話
をしました。

ではそれぞれの役割に合ったオイルを紹介します

 

油絵の具によく使うオイル①:水の役割揮発性油



【テレピン】

テレピンは油絵を描く上では一番使うアイテムで
水の役割の代表と言っても過言ではないです!

油絵は基本的にちょっと絵の具が硬いので
揮発性油で溶かしながら描いていきます。
その役割がテレピンは優秀です!

最初のおおまかな下書きを描いたり、
完成間際の細い線を引いたりと
最初から最後まで活躍します。

揮発性というだけあって、
描いた側から乾くので
とても使い勝手がいいです。

ただ、この絵の具自体には接着成分がないので
使いすぎるとひび割れたりポロポロしたりという
現象が起こります。
さらに画面に艶もなくカサカサします。

最初のあたりを付けるときだけとか
仕上げの細い線を入れるだけとかにしておいた方
がいいオイルです。

油絵の具によく使うオイル②:接着の役割乾性油


【ポピーオイル】

ポピーオイルはテレピンのように油絵を適度に
緩く解いてくれるオイルです。
テレピンよりトゥルトゥル、べたべたしていて
とろっとしています。

顔料と混ぜて油絵の具にする際はポピーオイルを使
います。

なのでみんなが知ってる
チューブに入ってる油絵というのはポピーオイル
の油絵なのです!

ポピーオイルと顔料の配分で絵の具の濃さ
薄さを調節することができます。

これ自体に固着性があるので乾燥するとテレピン
のように剥がれ落ちたりしません。
これだけでももちろんOKです

じゃあテレピンいらない?と思うかもですが、
テレピンよりダントツ乾きにくいです。

油なので乾燥するまで短くて2日以上です。
あたりを付けたり、下地に使ったりしすぎると
とんでもない時間かかります。

私はテレピンでさくさくおおまかに薄塗りして
仕上げに近づくにつれてポピーオイルに切り替え
て使っています。
絵の具を塗り重ねるのも油絵の醍醐味なので
そういった場合は使い分けが必要ですね!

 

油絵の具によく使うオイル③:ニスの役割で完成用油

 

【タブロースペシャル】

3つ目が完成後の作品保護や見栄えのためのワニス
タブロースペシャル

オイルというかニスですね

作品が完成したら保護用に塗ります。
表面乾燥し指に油絵が付かなくなったら塗ってOK
の優れもの。

スペシャルということは
スペシャルじゃないタブローもいるの?
そうスペシャルじゃないタブローもいます!

違いは
ただのタブローは
なんと完全乾燥しないと使えないニスです。
その分強力ですが
完全乾燥ってどの位?というと
約半年〜1年が推奨です。

絵が完成して展覧会に出すのに
1年も前から下準備しないといけないなんて!
とても無理なので
大抵はタブロースペシャルを使います^^

タブローより強度はやや劣りますが
塗り直しOKなのでスペシャルの方がおすすめ!

この完成ニスはつるんとした表面になるので
油絵特有のしっとり感が出ます。

どうしても油絵のツルっとした感じを出したくない!という人のための
艶消しマットニス


【ブランマットリキード】

油絵特有のテカリ感を抑える
ロウを調合したワニスです。
こちらは完全乾燥した作品にしか塗れませんが
マットな仕上がりになります

 

油絵の具に使うオイルの種類はたくさんあるけど結局そんなに使ってない

これまで紹介してきたオイル以外にも無数のオイルがあります。
本当にたくさんの種類があり
それぞれいろんな役割をしています。

ですが!
画家として活動している今
ほとんど同じオイルしか使っていないのが現状です。

ここで紹介したのは最低限揃えておけば
プロも使っているので安心オイルだよ!ってことで
参考にしていただければと思います!

 

おさらいすると

・下絵のあたりに使ったり仕上げにちょこっと使う
→テレピン(大容量で買うのがおすすめ)

・中盤から仕上げに活躍
→ポピーオイル

・完成して乾いたら
→タブロースペシャル

です!!

あくまでめんどくさがりの私が何も考えずに使え
るオイルってことで参考にしてみてください!

このオイルはどうですか?など質問もいただけると嬉しいです^^

ではでは〜

 

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